スケルトン階段のメリット・デメリットを解説

スケルトン階段とは?

最近、建築界で注目を集めているのが「スケルトン階段」です。スケルトン階段は、踏板と蹴込み板で構成されているのが通常の階段ですが、蹴込み板がなく踏板とささら桁だけで構成された独特なデザインと構造からなる階段であり、重圧感や存在感を感じさせない特徴をもっています。また家全体をつなげ、どこにいても家族を感じられるような魅力的な面が沢山あります。

スケルトン階段のメリット

空間を広く見せる

なんといっても圧倒的な開放感!空間を視覚的に広く見せる効果があるため、実際の面積よりも家が広く見えます。

階段下の空間も有効活用でき吹き抜けと併用すると空間の広がりをより演出することができます。これは特に、小さなスペースや階段が設置されているエリアが狭い場合に効果的です。

以前、弊社で建築設計しました約21坪3階建て住宅でスケルトン階段を採用しましたが、階段がLDKに繋がる事でLDK全体を明るく、光を拡散し、柔らかい雰囲気を生み出していました。

またアクセントにもなっていてスケルトン階段がお家の主役になっていました。

スケルトン階段の下部は、空間の最適な活用が可能です。例えば、収納棚、ワークスペースや子供のプレイエリア、ルンバやすぐに使いたい掃除道具などの収納などとしてニーズに応じて使い方は様々です。

自然光の導入

都市型住宅の課題は、いかに採光を確保するか。通常だとカットされてしまう光もスケルトン階段にすることで、自然光を取り入れ壁やドアで仕切っていないため窓からの光が入りより視線が抜けて、見通しが通ることで部屋の中はいつも明るく伸びやかな空間になってくれます。壁に埋め込まず、独立した仕組みになっているため、大きな窓があっても階段を設置できる上に窓からの光をしっかり取り入れられます。

例えば、階段周りに大きな窓を設置するか、天井にスカイライトを取り付けることで、自然光を最大限に取り入れることができ、自然光を積極的に利用することで、人口照明をより少なく使用することができます。これにより、電力消費が削減され、家計にも地球にも優しい最大のメリットがあります。また自然光が入ることで、健康と生活の質にも良い影響を与えると言われています。

デザイン性

「2階に行く」という機能性だけではなく素材やデザイン次第では魅せる階段として空間のアクセントにも様々な取り入れ方ができます。スケルトン階段はさまざまな素材で構造されることがあります。鉄やステンレス鋼、ガラス、アクリルなどの素材を組み合わせることで、デザインに深みや独自性を与えることができます。

家の内部空間に個性を与え、自然光や照明の明かりによる陰影で、昼と夜とでは違う雰囲気が楽しめます。また夜間や曇った日にも美しい雰囲気を演出するために、階段周りに間接照明やスポットライトを配置することで、美しい影を作り出すことが出来ます。

軽量性

スケルトン階段は、通常、軽量で丈夫な素材(木、金属合金、アルミニウムなど)を使用して作られます。

これにより、建物の構造に対する負担が軽減され、設計の柔軟性が向上し斜めや曲線など複雑な形状を採用しやすくなり建築デザインンの幅はぐんと広がります。軽量な構造材料は取り扱いが容易で、建築現場での取り付けや移動が簡単に行いリフォーム工事をする際にも、コスト削減する一因となります。

スケルトン階段のデメリット

プライバシーの欠如

リビング階段を設けていると吹抜けている為、会話がつつぬけになりプライバシーが保たれにくいのがデメリットとしてあります。ですが気になるのであれば、玄関スペースに階段を設ける事で、リビングエリアとの区切りが明確になり、生活音や会話が影響を受けにくくなります。またデザイン的なアクセントになり、スタイリッシュな階段デザインや照明を取り入れ、玄関を魅力的に演出することができます。なんと言っても、家族や来客が玄関から直接上階にアクセスできるため、利便性が向上します。重い荷物の運搬や移動もスムーズに行うことも出来ます。

掃除の難しさ

骨組み構造やオープンなデザインを持っているため階段に細かい隙間部分ができることがあり掃除のしづらさが難点にあります。

しかし改善するためのポイントがいくつかあります。

一つ目に素材の選択です。滑りにくく汚れが付きにくい素材を選ぶと良いでしょう。

二つ目に、階段にデザインを簡素化し、段差や隙間を減らすことで、埃やゴミがたまりにくくなります。

三つ目に、階段を掃除する為の道具や機器を選ぶことも重要です。階段の形状にあった掃除機やブラシやモップなどを利用して効果的に取り除くことができます。

安全性

隙間が大きいため落下の危険性が通常の階段より高くなってしまいます。小さいお子様やご年配の方やペットがいらっしゃるご家族の場合は工夫が必要です。勾配を緩やかにしたり、手すりを細かく入れたり、足元には滑り止めの素材を取り付けたり、ネットやアクリル板を設置し、見た目も損なう事もなく転落防止もできます。

また、階段周りの照明を確保し、階段を十分に明るく照らすことで、段差や障害物の認識がしやすくなります。

まとめ

わが社ではスーパーウォール工法を取り入れていますので

気密性・断熱性など住宅性能は問題ありません。

吹抜けなどの大空間でも冬は暖かく、夏は涼しく過ごすことができるそんなお家にデザイン性のあるスケルトン階段を採用してみてはいかがでしょうか。